チョマサ

GOのチョマサのレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
5.0
これを見ると、青春映画って変わっちまったなぁと思った。このころは『青い春』とか、もっと登場人物が大人びてた。今はかわいい男の子とかわいい女の子ばっか出てるもんな。青年な高校生が出ねえ。

重い人物背景だけど、ギャグがたくさん入って見ていて重く感じない。でもふざけてないし、見ていて爽やかに感じる。主人公が壁にぶつかってからは、序盤の全能的な感覚はなくなって、しっとりした物語になっていくのも面白かった。青春映画は小さい成功をするか、もしくは完璧に負けるかじゃないと面白くないと思う。

窪塚洋介って、この時は何でこんなにカッコよくて魅力的だったんだろう。この俳優さんは突然出て来た未確認生物みたいで、掴みどころがない。

この映画のラストの杉浦が叫ぶ場面。あのときに叫んだことは自分に貼られるレッテルへの怒りだけど「自分って一体何なんだよ」という、だれでも抱える悩みや迷いとも重なってる。とっくに大人な年になっても見ていて面白いのは、そこを描いているからだと思う。
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