ぶみ

いつか、いつも……いつまでも。のぶみのレビュー・感想・評価

3.0
ある日、彼女はやってきた。

長崎俊一監督、高杉真宙、関水渚主演によるドラマ。
医師として働く主人公と、そこでひょんなことから一緒に暮らすこととなった女性の姿を描く。
海辺の小さな町医者である主人公、俊英を高杉、俊英の憧れの女性にソックリで、俊英の家に転がり込むこととなった亜子を関水、院長で俊英の祖父を石橋蓮司、家政婦を芹川藍、叔母を水島かおりが演じているほか、DJ松永、小野ゆり子等が登場。
物語は、所謂こじらせ女子である亜子が俊英の家族を巻き込み、俊英家が振り回される姿が描かれていくが、冒頭、水島かおりの亜子以上に嵐のようなオーバーアクトとも言える演技に嫌な予感がしたものの、全体を通してはそこまでではなかったのは好印象。
何より、大九明子監督『ウェディング・ハイ』で、新婦を好演した関水が、本作品でもそこはかとないコケティッシュな魅力を振りまいていたため、俳優としての今後にも期待したいところ。
そんな中でも、俊英の兄役として、中島歩がチョイ役で登場していたが、その一瞬のシーンであっても抜群の存在感を放っていたのは流石の一言。
内容としては、二時間ドラマ枠のホームコメディを脱していないと言うのが正直な印象ではあるものの、全体的に漂う昭和な雰囲気を、魅力的な令和のヒロインが引っ張るアンバランスさと、舞台となる家の和と洋がミックスされた絶妙な間取りが堪らない一作。

あるよ、人間だから。
ぶみ

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