方眼

金の国 水の国の方眼のレビュー・感想・評価

金の国 水の国(2023年製作の映画)
4.2
2023年マッドハウス。岩本ナオ原作。隣り合う2つの国アルハミドとバイカリは、長年交戦状態。貿易が盛んで国富はあるが水資源の枯渇が見えているアルハミド、その王女サーヤと猫。貧乏国だが水は豊富なバイカリ、その国の技術者ナランバヤルと犬。言い伝えと取り違え、恋人になったふりをして親族にあう、見た目のコンプレックス、出自の引け目、王道エピソードと抽象化された異国ファンタジーの上手いミックス加減。北の国出身のイケメン左大臣ムーンライト、姉レオポルディーネ、投獄されていた建築学者ジャウハラなど、見た目と、性格・行動様式が異なり、心地よい裏切りの展開。塔の上でのヴィランとヒーローと姫、っていうパターンも決着は定型を裏切る。真ん中を行く話運び、過程で類型に堕ちない工夫、悩んだら苦しい方を選択した創り手の想いが見える。
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