takanoひねもすのたり

満たされたい人妻のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

満たされたい人妻(2021年製作の映画)
3.0
妻目線の不倫(焼けぼっくいに火が着いた的な)かと思いきやの旦那目線NTRオチで着地した不倫物

フィンランド、孤島、神父(牧師?)ミッコと暮す妻のエッリ。
そこに論文執筆のため15年振りに会う夫の大学時代の友人・オラヴィが滞在することになった
が、エッリは彼と過去に面識があり、かつての感情が蘇ってくる

若干AV的な邦題なうえ微妙に齟齬がある
中身は焦らしと匂わせ、そして連続寸止めという抑制の効いた内容
酸いも甘いも噛み分けた男女というか、興味と狡さと性欲と打算が入り交じり水面下で駆け引きし合っている感

台詞は多くなく、甘い口説き文句もなく、ただ目線、欲望の色に濡れるアレ
2次元だったら玄関即セックス展開(的な)だけど、この映画はそこで毎回寸止めになるw
(忍耐力ぅうう😂)

彼女の欲望の色を察して受け止めるオラヴィ(そしてようやく寸止めではなく欲望のままに乱暴に致したいところを背後から髪を掴むだけで抑制しているところがままエロい)

彼女の選択を尊重すると言いつつオラヴィにライフルの銃口を向けて至近距離から狙いを定める夫(悪い夫ではない寧ろ善良)

それなりに全員が良い年齢で、生活は穏やかで安定、不満はないけど、どこか満たされてなかった(冒頭の野外オナニーにつながる)エッリが、かつての気持ちを置き去りにしたままの(過去に好意を持っていた)男性と再会し、しんぼーたまらんくなってくってところが主筋なのだけど、他の要素も控え目ながら演出されていた

オラヴィはシングルなので不倫することへの罪悪感は友人でもあったミッコとの関係が頭を過るくらいだろうが、心理的な負担は明らかにエッリのほうが重い……のだけど、着地も穏やかに締められる
夫が神職者という背景のせいかも知れない
今回の件で夫はただ貧乏くじを引いてしまっただけ、いくぶん気の毒😅