オノタク

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのオノタクのレビュー・感想・評価

4.2
既得権益を持つものはその存在にすら気づかないまま生きていくことが多いから、自分のしてることへの認識が薄いし、悪いことしてるとも思わないし、持たない人たちに対しての理解も薄い。

ジャーナリズム系の映画は展開がスムーズな方が好みだけど、記者の家族や個人的な姿が少しだけ描かれるのは好きだった、女性や母親が持つ不安と、その理解者の存在とか、なんのために働いているのか、それぞれが血の通った人間であることみたいなメッセージかな。

とにかく電話に次ぐ電話、話し合いに次ぐ話し合い、やり取りの連続だったけど、その最後の最後に名前を出せるようになる、っていうふうに持ってく演出、脚色も盛り上がりがあって良き。

映画の中に色んな女性が出てくるし、労働者もいっぱい映されてた、声をあげていこう。

こうゆう問題は根が深いし、ことも複雑で、被害者も加害者も、それに関わる人たちも人間だからより難しい。日本はその側面で公的なメディアが機能しているようには見えないから、利益を追い求める週刊誌がその役目を担うことになって、話がさらにややこしくなってるんだろうか。

問題は単純じゃないし、才能があれど許された話ではないんだから、よく考えて判断しないといけないなと思った。
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