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コット、はじまりの夏のオノタクのネタバレレビュー・内容・結末

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

ハリウッド的の演出過多な愛情物語って感じじゃなく、かと言って淡々とした物語ってわけでもなくて、家や自然とか言った景観がコットの心情と共に変化していく演出や、音楽による演出もしっかりあってちゃんと感動した、泣いた。

内向的で無口でちょっと天然?だけど周囲を気にしてないわけじゃない9歳の女の子の視点、主観的な映画だったと思う。何が起きてるか、何となく大人は察することができるし、子供からしてもある程度わかるだろうけど、みなまで語られないあたりがコットの視点、ってことなんだと感じる。

実家、夏休み序盤、後半、そして再度実家に帰ってきた時、情景の描き方が違ったんじゃないか。登場人物の描き方も彼女の恐怖心を表してたんじゃないかと思う。

同様に、この年代の子供の純粋さ、素直さと少し賢く察することができるようになっていく様子にはアフターサン味を感じた。

互いに不器用さが残るコットとショーン、アイリンにもあったその要素が徐々に徐々に削がれていくと同時に、あの秘密が明かさせることで前半のちょっと含みのある言動全てに理由がつくからすごい。

全て愛のあるやりとりだったんだと思うと泣けてくるよね。

ショーンの沈黙を逃すっていうセリフは金言すぎる。
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