原作読んだし、鑑賞。
ihafilms。
原作にあったふわふわしたもので呼吸困難になる感覚はこっちの方が強かったと思う。
駒井蓮、これからすっごく売れる役者になると思う。
何も主張をしないっていうか、強く、こういう方向だってのを示す映画ではないから、ちょっと弱いように思えるけど、何かを主張することさえもやさしくないと判断されるなら、正解だと思う。
正直大学生って社会へ少しずつ突入していく時期だから、まだ逃げることもできると思うけど、社会人になると、そしてたとえ大学生であっても、白城みたいに思わなくても、社会に散々傷つけられている人にとっては完全なるノット・フォー・ミーな映画かも。
だから、この物語の主人公が大学生じゃなかったとしたら?と考えると、なんかこの年代だから許されている気がして、私には普遍性を感じられなかった。
モラトリアムだから為せる技であって、ぬいサーの空気感って何だかなぁ。晴れない自分を晴れないままにさせることが私には難しいし、拒否感を感じた。まぁ文化祭の人たちみたいな、体育会系ムードも嫌悪だけど。
でも、ぬいぐるみは可愛いのに、私自身も、無自覚の他者への加害性について認識して、かなりしんどくなった、そこで受けたショックはホンモノの映画に為せる技だとは思う。
もう少し救いが欲しかったけど、対話を訴えかけるなら、ビターな終わりだと思う。
エンディングの歌含め、想像よりこちらが考えなくちゃいけない部分の多い映画でなんだか、鑑賞後に快くなる映画ではなかった。ということでこの評価。
この人たちがどんな人生を歩んでいくかわからないし、どんな「やさしさ」の定義を持っているのかはわからないけど、とにかく、白城以外は極めて生きていく力が弱い。