このレビューはネタバレを含みます
製薬会社と闘う芸術家の社会派ドキュメンタリーだと思っていたので、2時間は長いかな?と思っていたけれど、蓋をあけてみたら半分以上がナン・ゴールディンの半生を映し出す内容であっという間に引き込まれた。
お姉さん、彼女を写真の道、自分に正直に生きる道に連れてきてくれたデイヴィッド、彼女は素敵な人に出会い、そして失ってきたからこそ闘っているのだということがとてもよくわかるドキュメンタリーだった。言葉が美しいのも素敵でした。
ドキュメンタリーで被写体がアップにされ、カメラに向かって話すのはよくある手法だけれど、本作では顔というより目の動きや仕草、あるシーンではぎゅっと握られた手などで結論付けずともその瞬間を映し出していく。とても魅力的なドキュメンタリーでした。