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パスト ライブス/再会のcaramelのネタバレレビュー・内容・結末

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ううぅ...
すごく楽しみにしていたのに、合わなかった。

私は"縁"は手繰り寄せるものだと思うタイプなので、あまりに都合よく"イニョン"を多用され、ううぅん...となってしまいました。

観る前から結末の予想はできていて、なぜならユ・テオ演じるヘソンがあまりにまっすぐにバックパックを背負う宣材をたくさん観たから。

監督自身を投影させた主人公であるならば、少なからずときめきをもった相手なら、大事なシーンであんな背負わせ方はしないと思った。ある意味強烈なステレオタイプでもある。

その予想はあっさりと当たり、ノラはヘソンに対して(夫であるアーサーの手前であるとはいえ)「彼は韓国人らしすぎる」と連発。移民なりの苦労があるとはいえ、いや、あるからか、韓国に残り頑張った人たちはぬるま湯に浸かっている的な感覚がありそうなところも見え隠れして、なんともムズムズ。

結局韓国にいてもいなくても、真面目にコツコツと物事を進めるヘソンはノラには物足りなく映っただろうと思う。となると、イニョンて..はて。

でも、自分のことを想ってくれる人がそうでなくなる(だろう)瞬間ってそれはそれで辛さがあるよね。それを描いているのはしたたかでよかったな。脚本はとてもとても面白かったです。12年後、オンラインで縮まって行く距離と離れていくところ、24年後の再会で電車で手が触れ合うか触れ合わないか、とかの距離感の描き方もよかった。(ラストの)3人の配置感も)

ところで。途中、ノラが自分のことを"ナラ"としている(呼んでいる/書いている)シーンの意図が理解力不足でわかりませんでした。あれはどういう意味だったんだろう?
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