『ミッドナイトスワン』の内山監督、『さがす』片山の監督のタッグということで、制作発表された約1年前からずっと期待してたのだけれど、ハードルを勝手に上げ過ぎたのか、凄く残念な作品だった。
代表作がどちらもシリアスな作品だったのに、今回の作品は予告や設定からコメディ要素多めで、少し不安ではあったのだけれど、きっと凄い作品になるのだろうと言い聞かせ、観に行ったら、全然どちらの良さも出てない作品だった。
笑いとシリアスの緩急が、もっとハッキリしてた方が良かった気がする。
たぶん笑うところなんだろうなというシーンも、なんかシリアスの延長にあって笑って良いのか分かりにくい感じになってしまい、劇場で全然笑いが起きてなくて、終始なんかすべってる感じだった。
そもそも設定があんだけぶっ飛んでるのに、冒頭から結構シリアス多めで、もっとコメディに振り切って作った方が良かったんじゃないかと思う。
もしかしたらB級映画を作ろうとしたのかなとも思えるのだけれど、2人ともシリアスな話を作るのが上手いから、途中途中にB級には不釣り合いな心情ドラマが描かれて、B級にもなりきれないただの面白くない映画に仕上がってしまっていた。
コメディ要素も薄く、それでもちょいちょい変なギャグ要素のシーンが入るから、シリアスにもなりきれず、探偵要素や謎解きなどのミステリー要素も全く無ければ、伏線回収や最後に衝撃のどんでん返しも無い。
あれかな。
2人とも上がり過ぎてしまった評価を1度下げるためにあえて作ったのかな。
そのくらい悪い意味で期待を裏切られた作品だった。