コンエアー的乗っ取りものな序盤から終盤へとシームレスにジャンル転換していくに連れてテンポも死者も増えていくのが良い。アクション映画として圧倒的に楽しい。囚人ボスのイ・ソングクやターミネーターチェ・グィファ、中年男女等、画面にいるだけで楽しくなるキャラクターがいるのも良かった。
ただ、グロが多すぎて段々新鮮味が薄れてくるし緩急も少ないので、カタルシスが無かったように思った。もう少し殺人描写のフレッシュさがあったら良かったかな。アクションの視認性の悪さや、人が死にまくる＝誰が主人公か分からないという展開故に逆に緊迫感が無くなっているのもちょっと残念。まあこれは作風的には良いかもしれないけど。あと個人的に1番残念だったのは、ラストの歯切れの悪さ。続編への布石やらキャラの補完などあると思うが、もっとスパッと終わって欲しかった。
とはいえ、包み隠さずしっかりとやる肉体破損描写、トンデモパワー描写、あまり停滞しない作劇(回想もバイオレンスでわらった)はとても楽しく、オリジナル脚本でクリエイティブな秀作をバンバン作れる韓国には脱帽。年に一本はこんな感じの人の命がカスになっていく映画を作って欲しいですね〜という感じ
