私は知らなかったが、マット・ディロンに弟さんがいたんだね。
そのケビンさんが主役。確かによく似ている。
シークレット・サービスでヘマをしてワイヤールーム勤続になった男が、就任数時間で(!)監視対象の麻薬カルテルの黒幕が襲撃される事件に遭遇する。
数百万の予算をかけたワイヤールーム。
その性能は監視対象のクソの色までわかる(汚えな)レベルだが、そのカネをもう少し人に割いてはいかがか(笑)
ケビンさんは後々腕が立つことは分かるが、シークレットサービスにいたとは思えぬほど頭が回らん感じ。
ブルースの親父は終始機嫌が悪く、引き継ぎもちゃんとしてくれない。
そして肝心な時には飲んでる!
そういうそもそもの前提にツッコミがあるが、その辺を考えなければ面白い展開。
小物に見えた監視対象のエディーが、こちらは不自然なほどに頭が回り、監視対象と監視役が協同で襲撃班に立ち向かうことになる。
そしてその動きは、ブルース親父が1年かけても分からなかった組織のキーパーソン、「ジュニア」の存在までも明るみに。
監視カメラによってのみ繋がる2人が奇妙な友情を育み、相棒関係になるのが楽しい。
実はカルテルの手がワイヤールーム周辺にあるという意外にも範囲の狭いお話でもあり(笑)
あのブルース・ウィリスの作品と考えると正直言って寂しい気持ちも出てきてしまう作品ではあるが、それでいてしぶといエディーにニヤリとさせられるラストもあり、なかなか面白い一本だった。