"ひとつの怒りでひとつ老い…ひとつの笑顔でひとつ若返るの…"
"今はどこも怒りばかりですよ"
"そうよね…私も怒りには覚えがある…よく知ってるわ…"
金無し、休みなし、免停寸前…のっぴきならない状態のタクシー運転手シャルルは、"稼げる客"として92歳のマダムマドレーヌを自宅から老人ホームへ送ることに…
パリの端から端へ乗せるだけの客であるはずが、マダムの最後のお願いとして想い出の場所を巡る寄り道の旅路に…マダムの口から聞かされる想い出は…
気品溢れるマダムが語るその人生は、"壮絶"の一言。
予告やポスタービジュアルからは想像も出来ない展開でしたが、二人の演者の素晴らしい演技も相まって短い尺でありながらも濃厚な作品となっており、最後は泣けてしまうという…凄い作品でした。
無愛想だったシャルルがマダムの想い出の場所を巡り身の上話を聞くにつれて、心からの笑顔を見せていき、マダムの苦難に思いを寄せる内にシャルル自らの人生をも奮い立たせ、切り拓いていこうという決意を見せていく…
なんだこれ?凄すぎます…