"…全て、あなたのためよ…"
アメリカからローマにやってきた修練生マーガレット…修道院で孤児たちの教師として奉仕生活を始めたマーガレットに、孤立している一人の少女が目に留まる…その少女カルリータに過去の自分の姿を重ねるマーガレットであったが、カルリータの周囲では不可解な事件が多発していた…
"気をつけろ、マーガレット…何か恐ろしい事が起ころうとしている…"
真実を追い求めるブレナン神父による警告の中、マーガレットはある陰謀を知る事に…それは…
"エクソシスト"と双璧となる70年代オカルト・ホラーの大傑作"オーメン"…
職人監督リチャード・ドナーが作った一作目の無茶なリブートかと思っていましたが、"悪魔の子"ダミアン出生の秘密を明らかとする前日譚でございました。
一作目をリスペクトしている感じが画面の端々から感じる事ができ、宗教ホラーとしてのレベルも高く、中々の力作ではないかと思います。
怖いかというとそれ程ではないのですが、マーガレットを演じたネル・タイガー・フリーの怪演もあって、何だか分かんないけど不気味という感じが良いのです。
人智を超えた何者かによる恐怖というより"悪魔のような人"の恐怖度が、程良いグロさと衝撃的な胸糞がプラスされイヤ〜な感じにさせてくれます…私が思っていたよりも良かったですよ。
本作"ファースト"のラストは、そのまま一作目に繋がり、"ローグワン"を観た直後に"エピソード4"を観たくなるように、直ぐに"オーメン"観たくなります。
ブレナン神父は一作目にも登場するので、続けて鑑賞すると本作のオープニングの意味合いが深まる不気味さですよ。
ただ、本作のラストは、ダミアンのお話となる"オーメン"三部作へ続くと共に、新たなる"オーメン"伝説に繋がりそうなラストでもありますので、ひょっとすると続きますか?…"エクソシスト/信じる者"がほぼほぼダメだっただけに、新たなるシリーズ化は難しそうですが、"オーメン"はいけるんじゃないでしょうか…