抹茶マラカス

アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスターの抹茶マラカスのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

初めて見たので、追加シーンはネタバレしないでね!と言われても追加シーンなんて分かるかいな!ということでネタバレつけときます。10年以上前に公開されてる作品の試写会でスマホを封筒に入れさせられるとは。

160分は全く長く感じなかったと同時に、じゃあなんか話が動いたかというと全く予想の範囲内で小さく動いたにすぎないっていう物足りなさもある。
とにかくパンドラという惑星の世界を見せます、映画じゃないです、世界の存在提示なんです!をものすごく長いことやっておいて、ちゃんと用意してるものは出してあげるので後半にも納得度は高いし、無駄なキャラとかいなかったなあみたいに思える。それでいて、映像は極限までリッチというか、もうそれゲームムービーとかのジャンルでは?みたいな挙動もありつつ、とにかくなんやねんその世界の凄さは、と感嘆するしかなかった。次回作がウェイオブウォーターとか言うから水ないのかと思ったけどバリバリ出てきてるし。
さて、話としては当然自然主義的な、人類によるテラフォーミングを悪辣に描きつつ、本当にこれって惑星違うとこの話ですか?みたいな問いかけなんだが、それって規模をもっと狭くすれば先住民族や帝国主義批判でもあり、じゃあ割とあの髪の毛でドッキングして操る動物たち可哀想では?とも思うのだ。と同時に、露骨に羊水に浸かる胎児に乗り移るのかのような、下半身不在となった男の再誕を描く物語でもあった。
あるいは、まさに化身としてのアバター、という意味ではソーシャルメディア的な文脈で捉えることも出来るだろう人とナヴィとの関係は、最終的にナヴィになることを選んだジェイクにとっては仮想世界を生きる決断をしたことになる。あれ、これって次はもう「アバター」ではなくまんま肉体なのでは…?