ブタブタ

ウェルカム トゥ ダリのブタブタのレビュー・感想・評価

ウェルカム トゥ ダリ(2022年製作の映画)
2.5
記憶補正もあると思うけど昔レンタルビデオ屋で借りて見た『ダリ天才日記』のが遥かに面白かった。
『ダリ天才日記』はDVDも配信もない。
メアリーハロン監督は『アメリカン・サイコ』撮ってる。
何かテーマ的に《天才》《狂人》みたいな人を描いてるけどハロン監督ってマトモで常識ある人なんだと思う。
何とハーバード出の才女ですって。
ハロン監督ってニコラス・ローグと同じく『映像の監督』だと思う(何となく)
其れから映画より寧ろ《現代美術》と親和性が高い様な。
書きなぐった様なアクションペインティングや抽象芸術とかでなく緻密に計算されて作り上げた現代美術作品の方向(何言ってるのかよく分かりませんが😅)
世界的写真家・芸術家のシンディ・シャーマンには唯一の映画作品『オフィス・キラー』があって、
で、シンディ・シャーマンは『アンタイトルド・フィルム・スチール』と言う「架空の映画のスチール写真」がコンセプトのモノクロシリーズがあってメアリーハロン監督の映画って正にこのシンディ・シャーマンの『アンタイトルド・フィルム・スチール』を本当に映像化した様な映画に感じる。
映像の質感みたいな物が現代や現実世界でなく近過去や美術作品に描かれた中に存在する架空の現実世界みたいな。
ただ其れが映画として完成度が高いとか面白いかって言われるとさもありなん☺️
現在と過去のダリが同じフレームにいる場面とか、先だって見たウルリケ・オッティンガー監督作品にも時空間の混乱みたいな場面はあったけど、ウルリケ作品の幻想的な世界とは違って本当にただ同じ役の役者を並べて撮ってるだけみたいななんて言うかメアリーハロン監督って対象をそのままハッキリと撮るって言うか画面がハッキリとし過ぎていて、それこそダリの絵画みたいな超現実的世界ではなくて全てが《現実》でしかない感じ。
映像の質感の現実離れした感じと其れが凄く乖離してると言うか(さっきから何言ってるのかよく分かりませんが🫠)
ジェームズ役のクリストファー・ブライニーが本当に美しい。
ダリの取り巻きの女と男と3pするシーンがあるのだけど何で男の方とキスしないの?
あそこは絶対ジェームズを中心にして3pすべきだと思うのにハロン監督にはそういった考えは初めからないのだろうと。
其れからガラというパートナーであり超やり手のマネージャーがいたからこそダリって偉大なる芸術家として歴史に名を残したのも事実かと。
ガラが金を集め仕事を取りダリのケツ引っぱたいて絵を描かせる💰
この映画って正直、ダリとガラによる芸術家と商売人の愛憎の物語で別にコレ、ダリでなくとも成立する話しだから別にダリにそんな重要性がないというか(ダリの絵の世界についての言及やそもそも絵も全然出てこないし)
其れから原題の『ダリランド』じゃ何でダメなの?
あとエズラ・ミラーの映画を見るのはコレで最後にしたい。
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