けーな

ロスト・キング 500年越しの運命のけーなのレビュー・感想・評価

4.2
とても観たかった今作をようやく観ることができて、すごく嬉しい。

英国王リチャード3世は、背中が曲がった醜悪な容姿と共に、英国史上、最も残虐だったと言われている。

しかし、果たして、それは、本当だったのだろうか⁈ということに疑問を抱き、さらには、500年間、行方不明となっていたリチャード3世の遺骨の在り方を探し出すことに成功した1人の主婦の実話を元にした映画。

リチャード3世が、悪名高い王として名を馳せてしまった理由の一つは、シェイクスピアが、リチャード3世を醜悪で残忍な人物に描いたからであって、現実は、そんなに悪い人じゃなかったんじゃないかっていう説が、とにかく、目から鱗だった。映画にも出てくる、リチャード3世を擁護し、研究している市民グループがあるのだそうだ。興味深いな。

主人公フィリッパを演じるのは、サリー・ホーキンス。こういう役が、ほんと巧い。

フィリッパの想像上の幻影として、リチャード3世が登場する作りも、なかなか良かった。現実に、フィリッパみたいなことがあったら、ちょっと危ない人になってしまうとは思うけど。

レスター大学が、手柄を自分達の物としてしまい、すっかり悪者として描かれているけど、現実には、どうだったんだろう。

リチャード3世を演じているハリー・ロイドは、イギリスの文豪チャールズ・ディンケンズの子孫で、イートン校出身のオックスフォード大卒だそう。すごいな。

別れた夫役のスティーヴ・クーガンも、なかなか良かった。
けーな

けーな