まほ

フェイブルマンズのまほのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.5
すべての出来事には意味がある。

映画を好きになるきっかけをくれた
スピルバーグの半自伝的映画が
こうして映画館で見れる日が来るとは。
彼の早撮りの原点はここにあったのかと。

科学者の父と芸術家の母の間に
生まれた少年 サミーのお話。
『リトル・ミス・サンシャイン』で
まだ少年を演じていたポール・ダノが
父親を演じていることに感動した。
そして、ミシェル・ウィリアムズの
演技が素晴らしくて
こういう心が弱っていく役を演じるのは
ピカイチだなと感じた。

ワンハリで強烈な印象を残してくれた
ジュリア・バターズちゃんも
サミーの妹役として出ていて可愛かった。

サミーを演じたガブリエル・ラベルを見たとき
スピルバーグ作品ってこんな顔立ちした俳優
よく出るよね?と感じたので
誰か共演してくれる人探してます。

にしてもラスト15分はまさかのまさかで
巨匠が巨匠を口説いて
出演オファーする事があるんだなと。

家族のなかでの悲しい場面で
自分が映画を撮ってるように
想像するシーンや
身内が亡くなる場面で
首の脈の部分をクローズアップするシーンなど
実生活において如何にスピルバーグは
映画を常に考えてきたか
読み取れるシーンが散りばめられていて
良くも悪くもこれがスピルバーグの
映画の原点だと知る事ができた。

そして、地平線。

ラストカットは
スピルバーグらしい茶目っ気たっぷりで
これは映画史上最高のラストカット。
まほ

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