映画『蝶の命は一日限り』
@東京国際映画祭
イラン
監督:モハッマドレザ・ワタンデュースト
誰とも話すことのない老女。イランイラク戦争で片足を失った彼女の村はダムの底。そこに浮かぶ島への立ち入る許可をずっと求めている。島には愛する人がいる。13年経っても入島許可が下りず・・・。
長回しや人物を小さく写したロングショット。老女をゆったりと描くため、彼女の生活、イラン日本衣食住も垣間見える。
ほぼ台詞のない主人公。語らずして語る映画。同じくイランのアッバス・キアロスタミ監督の『風が吹くまま』を思い出す。テレビクルーが葬式の時に行われる儀式撮るために、老女が死ぬのを待っているお話だった。
他のイラン映画でも「待つ」を描いている事が多い。これも台詞は少ない。
語るも映画、語らぬも映画。