がぶりえる

DOOR デジタルリマスター版のがぶりえるのレビュー・感想・評価

DOOR デジタルリマスター版(1988年製作の映画)
3.5
戦う主婦と変態セールスマン

画面からヒシヒシと伝わる高橋惠子への圧倒的信頼と偏愛。彼女をいかに撮るかにこだわりまくってるのが見て取れるし、監督絶対高橋惠子のファンだろ!、って思ったら奥さんなんかい。代わり映えしない高橋惠子のどアップの怯え顔ショットをあまりにも多用してたから変だなあと思ったらそゆことね。

まあとりあえず何もかも普通だった。ストーリーも展開も残虐描写も。「日本初のサイコスリラー映画」であるということを知った上で観た方が楽しめる作品だろう。これ以降大量生産されてきたサイコスリラーの源流がここにあることを認知した上で見ればいくらか感慨深さを得られる。けど、まあ普通。こういう「原点映画」を観る時の感想はだいたい「普通だった。」なんだけど、「これを見た当時の人達は衝撃的だったんだろうなぁ」とか思うと悔しさ半分羨ましさ半分なとこもある。でも、ラストバトルで力技で派手な展開に持って行こうとせず、家の中でのこじんまりとした戦いで終わるとこは「the日本のホラー映画」って感じで凄く良かった。