スコット・クーパー+クリスチャン・ベールコンビ作を立て続けに見てしまったわけだが、時代は違えどこちらもなかなか暗くて、それでも絵作りはゴシック感満載でクラクラするほどキマっている。
クリスチャン・ベールが出てくるとそれだけで普通じゃないんだけど、今作の場合バディのエドガー・アラン・ポーなるふざけた役名のハリー・メリングが輪をかけて怪演してて、かなり食われちゃってる感じ。生理的な嫌悪感を目指したキャスティングに定評があるよね。お母ちゃん役も出てきた時から尋常じゃない目つきでゾクゾクした。
お話としては結構正統なミステリ。正統すぎてしまってミステリー的なカタルシスはやや弱めながら絵作りとキャラクターの気味悪さが相まってちょっとしたゴシックホラーなのだった。