キターッ! 今年の大当たり!冒頭5分で名作と確信。
これ、映画館で見ないと損するヤツ。自宅でAmazon配信で見てたらAmazon配達がピンポーンするような環境で見てたら絶対にアカン。
『暗くなるまで待って』×『大時計』(リメイクなら『追いつめられて』)のスリルとサスペンス。盲人の設定も微妙にヒネリが利いていて、その辺り、はっきり白黒つけられない現実社会のもどかしさが重ねられている。
ハラハラドキドキが「手に汗握る」系じゃなくて「思わず声が漏れる」系。悲鳴じゃなくて「あぁ、見つかる~」とか「バレるぅ」とか「そっち行ったらアカン~」とか「逃げてぇ~」みたいな。
もう、脚本の構成とリズム感が抜群。絶妙なタイミングで小出し小出しに挟んでくるサプライズで、観客に時計を見る隙を与えない。面白い映画の「お手本」みたいな作り。
悲劇の中のユーモアの塩梅も絶妙で、芸術性と娯楽性を兼ね備えた傑作。
余談だが、王様やってた人、どこかで見たことあるなと思ってたら、我が家では「韓流映画によく出てくる、あのおっちゃん」とか「屋台のおばちゃんみたいなおっちゃん」と言えば通じる、あのおっちゃんだった。いつもビンボ臭い役ばっかりやってるから、高貴な役柄だと意外過ぎて(笑)。