yoshi44

猿の惑星/キングダムのyoshi44のレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.7
『猿の惑星』シリーズの歴史は長く、映画好きな僕の両親のトラウマになっている1968年の初代『猿の惑星』からの5部作に始まり(この時はほぼ毎年のようにやっていたという…)、2001年のティム・バートンによるリメイク(当時劇場で一度観たきり。覚えてない)、そして2011年から始まった“シーザー3部作”がある。

映画作品としては10作目にあたる本作は、“シーザー3部作”を神話と捉えて、その300年後の世界が描かれる。
先に言っておくと、「超面白かったので続きはよ!」という感想。

『アバター』を境に超絶進化を遂げたパフォーマンス・キャプチャーは驚愕の域、そこにいるのはほんとにエイプでしかない。
『ロード・オブ・ザ・リング』、そして“シーザー3部作”のパフォーマンス・キャプチャーの名優、アンディ・サーキスをアドバイザーに迎えたその演技と技術は、さらなる高み。
そもそも全身タイツでグリーンバックのなか演技をする、という過去の演技メソッドとは全くかけ離れたこの技術は、まさしくアンディ・サーキスが作り上げたもの。

現代社会にある宗教の持つ恐ろしさの側面、殺人の罪深さ、異文化の理解など、メタファーと呼ぶにはあまりに既視感のある展開とアクションシークエンスの連続に目が離せない。
この世界に於けるエイプと人間、どちらの言い分も理解できる。エイプは、今の人間のありようなのだから。

人間の支配→エイプの台頭→エイプの支配→人間の台頭?→……?
類人猿を巡る、支配する側とされる側。
終わらない連鎖。
続きはよ!

あ、でもIMAXで見なくて大丈夫。
IMAXカメラで撮影したかどうかは分かりやすく事前情報で欲しいのだが…。
配給の義務にして欲しい。
yoshi44

yoshi44