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テリファー 終わらない惨劇のsymaxのレビュー・感想・評価

3.4
"さぁ、クラウン・カフェへ行こう!"

アレから一年…遺体は忽然と消え去り、その生死が判然としない"アート・ザ・クラウン"…

"…大丈夫よ、もし生きていたとしても、ずっと遠くよ…"

心配する弟ジョナサンを安心させる姉シエナ…

だが…邪悪なピエロの魔の手は、姉弟の直ぐ側まて迫っていた…

一作目のラストから始まり、一作目のキャラが意外と重要な位置付けになっていますので、一作目を鑑賞した方がより良いかとは思いますが、いかんせん、グログロ・シリーズですから…でも、安心して下さい…前作未鑑賞でも大丈夫です…グログロです…

何しろ本作の魅力は、"アート・ザ・クラウン"…時にコミカル、そして不気味で残酷…ここ近年では最高のホラー・アイコンとなった彼が織りなす人体崩壊の地獄絵図は、CGに頼らない80年代のスラッシャー映画を見事にブラッシュ・アップしており、見応え十分なグログロ…鑑賞に当たっては自己責任でお願いします。

そして今作では、頑張らない弟ジョナサンと頑張ったコスプレイヤーの姉シエナ…お姉ちゃんのみょーに色っぽいコスプレとグログロのコラボレーションが微妙な空気感を生み、"怖さ"という点ではそれ程昇華されていない点はやや残念…

決定的な欠点は…スラッシャー映画でこの尺…80〜90分でまとめるのがベストかと…だから恐怖演出が間延びして折角のシチュエーションが台無し…

クラウンらしいおどけぶりが不気味な演出として強烈なキャラとなっていますし、"全米が吐いた"と抜群な宣伝文句なので、回収してるのかしてないのかハッキリしない伏線を入れるくらいなら、間髪入れずにグログロを畳み掛け、尺を圧縮した方が凄まじいカルト的作品になったはずなのに残念でなりません…

今作の展開だと、ひたすら人体崩壊を魅せる作品というよりは、"エルム街の悪夢"のようになっていくのかもしれません…そんな含みを持たせるラストカットでありました…

あ、でも私、好きですコレ…
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