TakahisaHarada

お熱いのがお好きのTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

お熱いのがお好き(1959年製作の映画)
4.3
最初から最後まで面白くてめちゃくちゃ笑った。
ジョーとジェリー(ジョセフィンとダフネ)のバディが最高で、フロリダに着いてからの展開(ジュニアとシュガー、ダフネと大富豪おじさん)も良すぎた。
有名すぎて知ってた曲(「I Wanna Be Loved By You」)もあるしマリリン・モンローの映画なのかなと思って観たら、「アパートの鍵貸します」観たとき以上にジャック・レモン良いな…となった。

序盤、「ドッグレースで絶対勝てる」から次のカットで極寒のシカゴで即コート無しになってて笑った。
2人が女装するはめになるまでの経緯がわりとちゃんとしてて、一度断られるしジョーもそんなの御免だよと言ってたけどマフィアの殺害現場を運悪く目撃してしまって事情が変わる。ふざけた設定だけど破綻してないしあり得なくはないかもと思わせてくれるのが良い。

フロリダに向かう列車のシーンは、「音大に1年行った」で即バレしそうになるのとか、ノリノリで溶け込むダフネとか、「ベッドでクラッカーを食べないで」とか笑った。
フロリダに着いてすぐ、ダフネが大富豪おじさんになぜか刺さって猛アタックが始まる展開が面白すぎて、おじさんが出てくるたび笑ってた(ジョセフィンもデカい女好きのボーイに刺さってた)。

ジョセフィンが列車で聞いたシュガーの好みに全力で合わせにいってジュニアに扮するのも笑った。それを覚めた目で見てて、シュガーの前で全力で冷やかすダフネの顔芸も良いし、シュガーを思い留まらせようとするダフネの「私が女なら…女だけど」も好き。
女装したことで男の有害さに気付いたのか、シュガーの好みに合わせにいく作戦なのか、ジュニアが不感症に悩む無害な男設定なのも笑ったし、その過程で出てくる元恋人ネリーとのエピソード(2人とも近眼でグランドキャニオンを踏み外した)がイカれすぎてるのも笑った。

大富豪おじさんの船でジュニアとシュガーがいい感じになってる本当に一番いいときに死んだ顔のダフネとのクロスカッティングに移行するの最高すぎて腹抱えて笑った。
チャーリーたちまでやってきてドンパチになった挙句、道路も駅も空港も人張られておじさんの船で脱出するしかなくなる展開も、最後のオチ(無敵すぎたおじさんと「完璧な人間はいない」)も良かった。