クルーゾー警部が主役になってからの「ピンク・パンサー」シリーズの3本目(実質的には4本目。シリーズ全体としては5作目)、かつピーター・セラーズ演じるクルーゾー警部としては最終作。次回作の構想はあったものの、本作の後にセラーズが急逝してしまったそうです。
まあなんだかんだでこの後もあの手この手でシリーズ自体の続編は制作されたようですが。
今回のネタは巨大犯罪組織の麻薬取引で、SFに片足突っ込んだスパイものパロディみたいだった前作と比べるとグッと現実的で地に足のついた刑事モノという雰囲気。クルーゾー警部のドジっぷりも歩く迷惑レベルだった前作からすると普通に?面白トラブルメーカーという感じで、相変わらずのドタバタではあるもののクセ味は抑え気味でコメディ映画としての「定番感」は増しているのではないかと思われました。
前作で消滅したはずのドレフュス警部が何事も無かったように生きてたりして色々テキトーなんですが、今回はヒロインらしいヒロインキャラも登場したり、特殊メイク技術の発達に伴ってかクルーゾー警部の色々な変装姿が見られたり、クライマックスでは香港ロケまでしていて舞台が国際的だったり、華やかさや「映画っぽい」ワールドワイドな感じがあって結構楽しい映画に仕上がっていたのではないでしょうか。
OPアニメでの、ピンクパンサー(キャラクター)とクルーゾー警部の「トムとジェリー」みたいなドタバタがかわいいです。
余談:クルーゾー警部が「私は歩けます!」とかいうセリフ言うところがありましたけど、あれ絶対ピーター・セラーズ繋がりで「博士の異常な愛情」のパロディですよ、ね……?w