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ゴジラ-1.0のtakaのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.9
遅ればせながらようやく見てきました。特殊撮影で見せる怪獣映画の延長物だと高をくくっていましたが、その迫力と共にドラマとしての完成度もあり、見ごたえがありました。神木隆之介、浜辺美波はもちろん脇を固めた安藤サクラもさすがの演技です。
それだけにゴジラが水爆によって生まれた背景が曖昧だったためにゴジラとの戦いが人類の原罪を見つめ直す視点がなく、民間の力とは言うものの旧軍隊を美化するような怪獣映画に近づいてしまったのがとても残念でした。
戦争を繰り返し、人類の生存をも左右する核兵器を生んだ人類。その結果としてゴジラが生まれた背景が描き込めれば、むしろ冷戦下の米ソをも巻き込み、人類の生存を賭けたゴジラとの戦いが描き出され、人類的課題も示唆できたように思います。
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