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あしたの少女のtakaのレビュー・感想・評価

あしたの少女(2022年製作の映画)
3.8
実話をもとにした映画で、前半は主人公の高校生ソヒと友人たちの人間模様が描かれる一方、高校の評価を優先して、労働実態も知らない職場へ実習に行かせる高校の教師、理不尽な苦情処理を強いる実習先の労働現場、それを監督するべき行政の事なかれ主義の実態が少しずつ明らかになっていく。
後半は、ソヒの死をめぐって疑問を感じた女性刑事がその死の背景を追求していくのだが、彼女もまた上司の圧力に押しつぶされそうになる。
途中、ソヒの友人が他愛のないユーチューブを発信する場面があるが、そこには彼女への罵詈雑言がチャットに並ぶ。
これは韓国だけでなく、鬱屈とした今日の社会そのものを告発している作品なのだ。
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