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ゴジラ-1.0のsokbuのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.7
ゴジラ70周年記念として作られたそうで、初期のゴジラ作品のオマージュも見られる。終戦2年目(1947年)の銀座の街にゴジラが現れる。ゴジラ第1作が1954年に公開されたので、時代としても第1作に近い時代となっている。

あの時代の日本人の気持ち、絶望、挫折、わずかな希望とか、そういうものに対して、想像してみることが実は大切なことなんだろうなあ。マイナスからのスタート、それでも生きることを選ぶこととか。

最後に敬礼をしていた姿がなぜか涙が出てきたのだが、なんでだろうと考えた。ゴジラという人間の力ではコントロールできない、神のような存在、それを封じ込めるのは「もののけ姫」とか「すずめの戸締り」とかでも出てくるテーマだけど、ものすごく日本の神話的世界をイメージしたなあ。

地震も、コロナなどの伝染病も、台風などさまざまな災害はいつの時代も忘れた頃にやってくる。人間の力ではコントロールできないエネルギーに奢ることなく謙虚な気持ちでいなければならないと思った。
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