織田

水は海に向かって流れるの織田のネタバレレビュー・内容・結末

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

親の不倫による加害性は前提としてあるけど、この映画はその傷に伴う痛みの連鎖がきつかった。端的に言えば苦手な部類の作品。

勝手にすれば?と一線を画していればいいものを、登場人物たちは放置っていう言葉を知らないのかなとすら思う。お節介にも映る言動や行動は自分が楽になりたいがゆえのもので、実際にそれを見透かされてもいたり。

特にそれが目立つのが諸悪の根源とも言える熊沢父であり、自分の苦しみを和らげたいが為にこの男は贖罪を装った言い訳を口に出す。そのまま飲み込んでおけばまだマシなものを出してしまうから、直達くんたちが巻き込まれる。傷を共有される。榊母の再婚相手と連れ子も本当にかわいそう。自分起因ではない不幸の詰め合わせみたいな人たちを見てると、やっぱ不倫って最低だわと思わされる。

高校生と26歳の大人が関係していく物語なのでどう着地するのかなと思ってたら、まあそうするしかないよねという話だった。最後に泉谷さん(妹)が大逆転すれば面白かったけどそう上手くはいかないですね。泉谷楓さんに幸あれ。

(原色系の服が多かったのもあって)彩度の高さが印象的な中で、レタスの色が緑すぎて引いた。あと俳優の方の問題ではないんですが、訊いてもないのに自分語りしたり反応系のセリフが仰々しかったりするのもしんどい。
織田

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