このレビューはネタバレを含みます
不条理な世の中で、
幼い心を痛めながら、多くの子供達が苦しそうに生きている…
そんな作品だった。
登場人物、すべての大人が嘘をついていた。
その大人に虐待を受けている子供がまた嘘をついた…
本当のことを話すことの出来ない家庭環境があり、
子供同士で癒し合わなければ乗り越えられない日常は、ドラマや映画ではなく、現実がそこにあると実感した。
堪らなく苦しい…
現在の教育現場は既に崩壊している。
いじめ問題は学校側は解決せず隠蔽、子供の逃げ場が死を選ぶしか方法が無い迄に追い込まれていても、大人は誰も気づかない…
小学生から中学生の自殺者の急増は、事実確認、事実追求から目を背ける教育委員会の怠慢でしかありません。
羅生門仕立ての構成はなかなか面白かったが、
ラストは…
是枝流とでも言うのか、鑑賞者に委ねる結末は個人的にはあまり好きではない。
隠蔽と保身に走る、教育現場に物申すくらいの意気込みを見せて欲しいと私は思いました。