ぱららっぱぁ

マイ・エレメントのぱららっぱぁのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

炎と水が恋愛する……というポスターとCMの印象がそのまま2時間に引き伸ばされてお出しされる映画。

正直、エレメントたちの特性(何されたら不味いのか、何までなら大丈夫なのか)がすんなり飲み込みにくく、わかりにくい。
(普通に考えたら水と炎がいたら雲が元気になったりすると思うのだが炎は本編通して除け者扱い、なんで?)

ストーリーも
・父の作った大事な店が違法建築物であることが調査員によりわかったため、営業停止されないために店の主人である父に内緒で市役所に処分の取り消しを申し入れに行く
→市役所の役職付きが「課題を解決すれば営業停止を取り消す」と発言し、実際に取り消す(違法性は是正されていないので職権乱用では……)

・店が水浸しになる原因となっていた貯水タンク的なものの欠損を、素人である主人公の修理で良しとする行政
→案の定決壊し、建物倒壊、あわや人死の大惨事発生

など、回りくどい上ツッコミどころが多く、端的に言えばリアリティラインが上手く設定されていない。
恐らくピクサーはそれぞれのエレメントの裏に人種問題や移民問題を忍ばせたかったのだろうが、それを上手く物語に反映出来ていないと評価せざるを得ないだろう。
炎がガラス細工を作れたり、水の体を活かして屈折光で火をともしたり、所々のアイディアは良いだけに短編作品だったら見方が違ったのではないかと思ってしまうと、何とも惜しい作品である。
ぱららっぱぁ

ぱららっぱぁ