「人の幸せは誰かの不幸の上に成り立っている」というテーマを良くも悪くもダイレクトに描いたシュールな不条理田舎ホラー。
本作が監督長編映画デビュー作ということだけど、
田舎特有の得体の知れない不穏さ不気味さを醸し出す雰囲気作りや演出は結構好み。
ともすればギャグになりそうなギリギリのラインを突いてくるけど、それが狙ってなのか偶さかなのよくわからんけどおれは好きです。
主人公の祖父母がセリフの間合いなど妙に拙い素人のような棒演技で、主演の古川琴音との演技のコントラストがこれがまた不穏を煽る。
北九州の田舎が舞台なのに基本的になぜかみんな標準語を喋ったり、脚本がかなり直接的にテーマを登場人物に説明させたりなど色々言いたい部分も多々あるけど、
「犬鳴村」をはじめとした村シリーズよりちゃんと村ホラーしてたし、個人的にはかなり楽しめました。
A24作品っぽいってのもまぁ理解できる。
監督の今後にも期待。
