東朴幕院

最後まで行くの東朴幕院のレビュー・感想・評価

最後まで行く(2023年製作の映画)
4.0
韓国オリジナル作品は未鑑賞で臨んだ本作品。相性が良いという訳では無い藤井道人監督という事で不安を抱えながら鑑賞したがかなり面白かった。
これは脚色が良かったからなのかブラックコメディとして秀逸なものであったね。
岡田准一演じる汚職に塗れ家庭不和、一人親である母が危篤状態という何となく追い詰められた日常を送っている中で、年末に警察の裏金の件で監察が入るという事となり焦っていた所に飛び出してきた男を跳ね殺してしまう、という冒頭の10分で掴みはバッチリ。
そして綾野剛演じる監察官とのやりとりを経ての後半からの視点が綾野剛に移るというのが見事であったね。冒頭でクールであった監察官が後半の狂気との表裏一体だったのにはお〜っとなったね。そういう意味で手に汗握り、ニヤニヤしながら見られた作品。
一方で顔が腫れ上がった綾野剛の顔が面白顔になり過ぎて正面からのショットは誰か分からなかったよ。折角、キレ良く、テンポ良く進んでいたので最後はちとくどく胃もたれしそうになったかな。総じて満足な出来。オリジナル作品も見てみようよ思わせる作品であった。
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