君たちはババアが好きか
もしくは「君たちはババアおよび強い女、女の子が好きか」って感じのタイトルが似合う作品だ。
このご時世に広告なし、事前情報無し、そしてそれにならうようにネットでの付言なしという驚異的なマーケティングがなされた本作。
視聴後の感想としては「広告の打ちようがなかったのでは」という印象だ。
本作は良く言えば非常に無邪気な作品だと思う。構成は散文的で、特に全体を貫くコンセプトも見当たらない。（それらしきものは見られるけど、ないと物語の体をなさないのでブッ込んだ感がある）
思うに宮崎駿その人は、強い指向性を持った作品を作ることに疲れたのではないだろうか。彼が作りたいものは極言するなら良いアートがワキワキ動く絵を描くことではなかろうか。
そういった意味で「君たちはどう生きるか （私はこう生きる）」という清々しいまでに私的なメッセージと受け取った。
本作の評は、映画というフォーマットとしての宮崎駿作品が好きかどうかというより、宮崎駿が好きかどうかに集約されるように思うのだ。
ぼく？僕は好きですよ。特に強い女が。
ババアおよび強い女、女の子と宮崎駿が好きな紳士淑女にオススメです！
