めんたいこ

ミセス・ノイズィのめんたいこのレビュー・感想・評価

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)
3.5
色々と惜しいが映画化すべきモチーフを扱った作品だ。

実にスロースターターな本作、前半をバッサリ切って60分程度の作品にしたら締まったのでは。と思わざるをえない。各々の視点から全く違う側面が見えてくるという作りも合わせてテンポを落としてしまっている。
その演出も繰り返しが多く、例えばここではスプリットスクリーンで見せるなど工夫をしたほうが物語がドライブしたのではと思う。

実在の事件から変更した点はたくみで、テーマをはっきりさせるのに役立っていると言えよう。また演者は総じてレベルが高く、特に主演の篠原ゆき子の演技には光るものがあった。(夫役の長尾卓磨は明らかに社会性がなさそうな風貌なのに登場人物中最もまともだったのは笑ったが)

しかしながらエンディングのプロットがなぁ…という印象が強く、それは大団円なのか?それでいいのか?と思ってしまった。

ちなみに完全に蛇足だが僕の商社時代の上司が「騒音おばさん」が好きでよくネットミームを見ては笑っていたことを思い出す。世の中は複雑にできている。