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メカニックのageless505のレビュー・感想・評価

メカニック(2011年製作の映画)
4.0
凄腕の殺し屋アーサー・ビショップ(ジェイソン・ステイサム)と、その師匠でも友人でもあるハリー(ドナルド・サザーランド)のダメ息子スティーブ(ベン・フォスター)との愛憎劇。
とにかく標的を始末する前に丹念に事前調査し綿密な犯行計画を立て依頼を確実にこなすので組織からも絶大なる信頼を置かれているビショップ。行き当たりばったりで向こう見ずなだけのスティーブに殺しの作法を伝授していくが・・・といった話。

ターゲットを始末する際、偶然を装った手法で殺すビショップの美学がいろいろ描かれます。(プールでの水死はありがちかもですが、オナニー中の窒息死を偽装するのはそんなんアリなの?といった感じ)数少ないながらJステイサム無双のアクションシーンは当然のみどころで、「動機のある殺しはやめろ」みたいなハードボイルドなセリフも満載です。「Victory Loves Preparation(周到な準備が勝利を招く)」と書かれたモノがキーアイテムとなりますがこれも印象的な言葉です。

あと、とにかく随所でながれる音楽がやたらめたらカコイイので後に調べたらマーク・アイシャム(「二十日鼠と人間」「サウンド・オブ・サイレンス」「クラッシュ」「告発のとき」「ザ・コンサルタント」etc)担当なんですね。驚きです。
そういえばビショップがレコードプレーヤーを触ろうとするスティーブに「触るな!」とキレ気味に制するシーンありますが音楽へのこだわりを暗示しているのかも。いくたびか流れるシューベルトの「ピアノ三重奏曲第2番」がもの悲しく、いつ何時も心休まらないアーサーの悲哀・殺し屋家業の虚しさを感じさせるようです。
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