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ヒア アフターのageless505のレビュー・感想・評価

ヒア アフター(2010年製作の映画)
4.0
死をめぐる三人のエピソードを描く群像劇。最後にその三人が偶然邂逅することで、人と人との別れや繋がり・依存や自立のあり方などについてフォーカスするヒューマンドラマでした。

その三人とは、
旅行先で津波に襲われ臨死体験しその後の生活に支障をきたす女性ジャーナリスト、双子の兄を亡くし孤独感・喪失感に苛まれる少年、死者と交信する能力をもつがその能力を封印したい霊能力者。

話はパラレルにすすみ、最後に女性の臨死体験に関する著作発表会の場で、三者それぞれが偶然出会う。霊能者は少年に亡くなった兄の想いをつたえ、少年は女性の居場所を霊能者につたえる、女性と霊能者は互いに惹かれあいながら握手をするシーンで物語は終わる。

エンディングはセリフや所作などで明解なメッセージを描写するわけではなく、観る側に解釈をゆだねる象徴的なもの。それゆえ観る側個々人の文脈にあわせて響く作品かと。

なお女性ジャーナリストはセシル・ドゥ・フランスが、霊能者はマット・デイモンが演じています。マット・デイモンおさえ気味でとても含みのある芝居をしています。
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