つう

劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteのつうのレビュー・感想・評価

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)
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『物語そのものがマクガフィンという斬新なストーリー』

東西の戦争を引き起こすためのカギが隠されたチョコをアーニャが誤って食べてしまったために軍の秘密組織に巻き込まれるドタバタコメディ

このあらすじを聞くとアニメ映画を日常的に鑑賞している人ならクレヨンしんちゃんの暗黒タマタマ大追跡かなと気づきます
その設定自体は同じものの設定というガワだけを借りた中身はない作品に仕上がっていたのが今回の作品でした

このあらすじにある東西の戦争を引き起こすというフレーズだけ劇中で連呼されますが結果としてなんだったのかは明かされません
つまりマクガフィンだったと判明します

旅行に行く理由となる調理実習で作ることになるメレメレというお菓子を参考するために雪国に行くけど調理実習が行われない
これもマクガフィン

全てがアーニャ可愛いというのを見せるための舞台装置となっていて起こるエピソードに必然やストーリー的な意味は一切ないという物語そのものがマクガフィンと化しています

あとコレは元々、原作そのものがジャンププラスという少年ジャンプよりもアダルトな中高生向け媒体で連載されているスパイファミリーの原作が持っている歪みみたいなモノが出てしまっている感じですね
あくまで原作自体も映画のMr.&Mrs. スミスにアーニャというマスコットが入るという関係上、映画単体であれば映画内でお互いが正体を隠していたのが発覚して真の家族、シン家族になっておひたしおひたしなんですが
原作は連載漫画なので正体を隠したまま続いているシリーズなので映画で正体を明かすなんて展開にはならないので家族旅行といいながら物語が進行するときには皆がそれぞれ単独行動、それぞれの敵も脈絡もない感じで出てくる感じ

そういうのでいえば昔の東映まんがまつりの頃のドラゴンボールのようにクウラだったりブロリー、ジャネンバなど魅力的なヴィランがいればいいが
なんの魅力もない只の軍の将校と脈絡もなく出てくるサイボーグというのを相手して、そこのアクションこそしっかりするもホントにとってつけたような展開で

IMAXで公開され冬の目玉作品として公開館数433館という無限列車が403館よりも多い
その規模、冬の目玉としての面目は保てているレベルにあるのかというと全然、保てていない

結局、盛り上がるトイレのシーンもクレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉のオマージュでしかないし
それが別に物語全体になにか寄与するような意味はない
バズるからSNSでオリジナリティもクソもないけどメントスコーラやりますと一緒
それでクレしん映画とか違って120分っていうのは長すぎる

脚本の大河内さん。
アンタはデビューしたときにガンダムの08小隊のノベライズで原作に一切ない負けヒロインのキキが連邦軍にレイプされて舌を噛んで自殺するっていう事を書いた同じ人なのか?
色んなモノに抗って戦う者たちを描いていてきて、この結果がこれなのか?もう書きたいものがなくなって枯れてしまったのか?

こんな面白い面白くない、クオリティが高い低い以前に空虚で中身のないような仕事しないでくれよ

大河内一楼の仕事の中では、ぶっちぎりワースト作品
そして、今年の劇場鑑賞した133作品中ワースト1位の作品

点数なんてねえよクソがっ!
つう

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