もじゃ太郎

岸辺露伴 ルーヴルへ行くのもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)
4.2
『ジョジョ』シリーズはもちろん、本タイトルのスピンオフ作品も読んでいるが、この映画は同名本の内容に幾つかの軸を追加して膨らみを持たせて深いものにしていた。その意味で映画化の意義は深く、作り手の原作への理解の深さを感じた。

追加された軸の一つは謎の組織の軸。原作に完全にないオリジナルだが、実写化して少しリアリティを持たせる意味では良い追加だったように思う。もう一つは仁左衛門の過去描写。コチラはキャラクター自体は登場していたが映画のシナリオをより深いものにするのに効果的なものだった。

スタンド能力という漫画ならではの表現で、ただでさえ実写化はかなり困難に思うが(4部の実写化やドラゴンボールなどがその典型)、岸部露伴のスピンオフは岸部露伴以外にスタンドが出過ぎないし、以上のオリジナルストーリーがうまく効いてとても良かった。