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風の谷のナウシカのcのレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
5.0
ナウシカが出てきて30分 どれだけの仕事をこなしたことか。。。
ユパ様を救い、王蟲の怒りを鎮め、テトの恐怖心を解いてあげ、風車の修理をし、王蟲の抜けからのありかを村人に伝え、赤ちゃんをユパ様に紹介し、ラステルを看取り、傷ついたウシアブを森へと無事に送ってあげる。
人間も蟲も殺したくない、お互いに穏やかで平和で共存した世界にしたいと奔走しているナウシカにもう最初から泣いている私。
「誰が世界をこんなふうにしてしまったのでしょう」
この言葉が全て。


原作未読、映画もじっくり観たのは10代の時以来久し振り、今回は今まで疑問に思っていたことを検索しながら観賞。
ラステルの胸元をハッと閉じた理由。
蟲使いの血を引くナウシカ。
ナウシカと母親の関係性。。。
初めて観た時から、優しくて、勇ましく 強い 私の憧れのナウシカでしたが、ナウシカからは明るいイメージがなく、父の病や 長の務め、腐海の毒と蟲 等々の問題があるゆえナウシカには陰があるのかと思っていましたが、母親に愛されなかったという設定を初めて知りました。
なのに、ナウシカからはすごく母性を感じる。
命懸けで守ろうとする自己犠牲、蟲や動物を子供の様に愛し守り、16歳なのに他人に対しての包容力がすごく、また胸の大きささえも。
ナウシカの魅力を改めて噛み締め、最初から最後まで涙で観賞。そんな映画私には他にない。

アスベルの何が大事で何をすべきかを直ぐに悟り、ナウシカを谷に戻らせる行動力は、ナウシカと並んで素晴らしい。もっと観たかった。
宮崎監督はナウシカとはわざと結ばれない様にしたとか。
クシャナも深い人物像だと改めて感じ、やはり原作を読んでみたい。

無くならない戦争、人間のエゴゆえの環境破壊 人間がいるかぎりこの世界の綺麗事じゃない世界観を「風の谷のナウシカ」で感じさせられる。
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