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黒部の太陽のcのレビュー・感想・評価

黒部の太陽(1968年製作の映画)
3.3
くろよんとも呼ばれ、関西電力が戦後の関西の電力不足の為、水力発電専用のダムとして秘境の地に7年の歳月と513億円をかけて建設。

黒部ダムは、雄大な自然の中の美しいダム、佐々木蔵之介の関電のCMくらいしか知りませんでした。
ダム建設完成までの一部始終の映画ではなく、厳しい自然の未開の地にトンネル掘削をしていく血のにじむ様な土木作業に焦点を当てた映画でした。
だからクライマックスはやっとトンネルというか、穴が貫通した!!万歳!と感無量。そこまでの映画内3時間の苦労たるや凄まじい。
国内の英知を結集して完成されたとガイドのアナウンスがありましたが、多くの死者も出た実際の暗い過酷な現場で穴を掘った方々がいたからこそだと。
破砕帯、初めて聞く言葉でしたが耳について一生忘れないだろうな。


三船敏郎の、関電の重責を担った苦悩の次長と、若くて生意気で熱い石原裕次郎が主役でいるから面白く仕上がっているが、映画自体はダムに興味なければ面白くはないかも。長丁場だし。
暗いトンネルと作業の男たちが永遠続く画面。
その中で、お嬢さんと石原裕次郎との縁談、家族問題が挟まれるが、メインはとにかくトンネル掘削。
石原裕次郎と厄介な父親との不和は、最初の大荒れの勢いのままで突っ走って欲しかったけど、ドラマにするならあれが綺麗な形なんでしょうね。
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