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赦しのnanaのレビュー・感想・評価

赦し(2022年製作の映画)
3.5

映像が美しい。

独特の存在感を放つ加害者役の松浦りょうさんの表情に時折ゾッとした。

これだけレビューしたいのにネタバレを気にして書けることが少ないっていう映画は珍しい。
それほどまでに凄い作品だった。

殺した側と娘を殺された側。
対立する者同士のそれぞれの事情が浮き彫りになるにつれ、「本当の被害者って?🤔」と投げかけられる。

家族が亡くなる
それだけでも当然残された側には大きな喪失感だ。
まして殺人、となれば夫婦関係も日常も、全くそれまでとは異なる風景の中で生きていかなくてはならない。

憎悪
疑問
赦し

12テイク重ねたインパクト大のジャケ写の意味。

幸福な人が誰1人出てこない。
「赦し」
乞うべき人物は1人ではなさそうだ。


~~~舞台挨拶 ~~~
監督
皆さんのおかげで信頼を築きながら撮影が出来た。
素晴らしいキャスティングに恵まれた。
原作が出来た4~5年前には作ろうと思わなかったが、コロナで知り合いが亡くなったりして色々考えてからこれを映画に作ろうと思った。
インド人だが日本に住んで10年以上。日本の映画として皆さんに見てほしい。

尚玄さん
以前から監督のファン、念願の作品。
20年の俳優生活の中で1番辛い役どころだった。
義足のボクサーで痩せていたので監督からのリクエストで10kg以上太って臨んだ。
負の連鎖を止めるにはどこかで赦す事が必要。
相手の立場になって考える、そして進む。

MEGUMIさん
1番やった中でキツイ役
理不尽な目にあった時にどう乗り越えるか考えた。
人間としての人生の中でも濃い時間だった。
スタッフが外国の方でコミュニケーションが大変だったが楽しかった。
濃厚なデティールを積み重ねて行った。
色んな国の人達(スタッフ)と人を赦すと言うことを問いかけた。


松浦りょうさん
オーディションで勝ち取った役。
ネットで映像などで役作りをした。
尚玄さんが口をきいてくれなかった(役のため)
本当に嫌われてるかと思った。
置かれている環境によって捉え方が違う作品。

藤森慎吾さん
とても素敵な震える映画
役を勝ち取ってやった(笑)
ずっとMEGUMI女優としてさんが辛そうだったので凄いと思った。
緊張感のある現場だった。
グッと尚玄さんが近づくとしんどかった。
凄く美しい映像がちりばめられている。
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