タカシ

バレリーナのタカシのネタバレレビュー・内容・結末

バレリーナ(2023年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

自分用メモ
ネタバレ注意


元警護員で敵をあっという間にいなす程強いオクジュ(チョン・ジョンソ)が、親友ミニ(パク・ユリム)が自ら命を絶った原因である組織に鉄槌を下す復讐劇。

ウォン紙幣を使用しているため舞台は韓国であるはずなのだが、ここは韓国で合っているか?と迷うほど映る家屋の内装やセットがほぼ全て欧米的である印象。ダイナー、ホテル、トルコ人が営む24時間営業のショップ、乗馬用の馬小屋、特に印象的なのはトレイラーにも一部分使われた武器買いつけのシーン。西部劇を想起させる広い荒野とリボルバー。国際化の時代に違うカルチャーが混在するのは当然、とは思いながらも韓国という要素が薄い気がした。

ランチャーム(魚の醤油入れ)にヤクを入れて売る手口が面白い。一般的に注射器、鼻から服用、炙って吸引、飲用するにもタブレット型のイメージがあるが液体売りか…という印象。

アクションについては俳優たちの動きに合わせてカメラを振る、動かす撮り方のようだった。モーションを細かく区切って何カットも撮影し繋げることでシーンに躍動感が出ているよう。1つ前にみたアクション映画が長回しの定点カメラ撮りだったためより記憶に残ったという事もあるのやも。広角レンズで部屋を全体を映すカットも3回くらい出てくる。

主要キャストが全員美しくてビックリした。特に主演チョン・ジョンソの冷たくどこか浮世離れしているような面、そして友を想って苦しみ、悲しむ、人間らしい面の対局的な表現が良かった。少女たちの絆、光の中の淡い光景。

字幕付きで鑑賞中、ミニが遺した手紙をオクジュが読むシーンで字幕の誤字を見つけてしまい映画への集中力が途切れてしまった。誤字報告済なので多分修正される+人力による作業なのでミスは仕方ないとはいえ、とても大事な場面だったので字幕ミスは…と少し悲しい気持ちになった。

どこか儚く「オシャレ」な映画だとは思いつつも、なぜミニの職業をバレリーナにしたのかは疑問が残る。主人公が彼女の職業にちなんで連絡先の名前にバレリーナと登録していた+この物語は主人公が亡くなった彼女のために捧げたもの なので、タイトルにするのは納得なのだが、如何せん作品内のバレエ要素が少なすぎる気がする バレエの美しく上品なイメージを取り入れただけ…?と思わなくもない。

もう一度観たくなるかは微妙なところなので☆2.5。
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