タカシ

オペレーション・フォーチュンのタカシのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて視聴

こんな方におすすめ
・ステイサムのアクションだけでなく台詞回しを楽しみたい
・安心して見られる痛快なアクションが好み

大きな魅力としてはキャストの魅力とスムーズに完結するストーリーのように思います。
【ストーリー】
ハラハラするシーンももちろんありましたが、全エージェント有能でトラブルメーカーはおらず、とにかくスムーズに話が進んでいきます。緊張しすぎずに映像美やキャストの演技を楽しめる作品です。
【キャスト】
「キャッシュトラック」に続きガイ・リッチー監督とジェイソン・ステイサムのコラボ再びということで楽しみにしていました。ステイサムのアクションシーンは控えめですが、イングランド訛りの皮肉のきいたセリフが多く、彼の魅力が詰め込まれているように思いました。パンフレット内の謳い文句どおり「ベスト・ステイサム」というのも、彼自身の魅力を最大限活かせているという意味で誇張ではないように思います。
ジョシュ・ハートネット、エディ・マーサンも前作に引き続き登場。特にエディ・マーサンは前作と役柄が大きく違う中でも全く違和感なく演じ分けているのが印象的でした。まさに名脇役。
また、同じく監督の作品に頻出しているヒュー・グラントの役も魅力的でした。インタビュー内で彼自身が語っている通り、武器商人でありながら戦争孤児チャリティーをひらく、周囲の人間と好意的に接しながらも気に入った俳優のパートナーを好きになる節があるなど、どこか矛盾した魅力があります。物語の後半でより彼のカッコよさに引き込まれる場面があるのも相まって、作品のハイライトだと感じました。

少し残念に感じたのは、7か国ほど回っている設定にもかかわらずメインとなるのはトルコだけだということです。すべての国の観光名所が写るシーン、各所で敵とバチバチにやりあっているステイサムを想像していると少し拍子抜けするかもしれません。専用ジェットで移動するシーンがほとんどですが、ラグジュアリーなジェット内で2004年物ワインを開け優雅に戦略を練る姿はさすがです。
監督の作品は章ごとまたは視点ごとに話を区切ったプロットが多い印象なので、今回は国を区分として話を進めたかったのかな?と思いましたが、こじつけかもしれません。

話が重たくないのでサクッとみられる+痛快アクション+下ネタや皮肉のコメディ要素+114分の短さ(3時間の作品に比べるとすぐ見終わります) なので気軽に見る作品として最適なように思いました。また、有名アクション映画にありがちなロマンス要素もほぼないので、アクション映画のロマンスが苦手な方にもお勧めできる作品です。

ガイ・リッチー監督の特徴的な映像技法やプロットの作り方などを勉強してから見ると、さらに発見がありそうです。
タカシ

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