アニメ作品をそんなに普段から観ないのでアニメーションの善し悪しは分からないんだけど凄く綺麗で色鮮やかだしキャラクター達のコミカルで表情豊かな感じもディズニー作品ぽくはあるけどよく出来てると思った。ニモーナもバリスターも可愛いしアンブローシャス(名前長い)も一途で良かったし、ただし坊っちゃん刈りテメェは駄目だ。
変な特別感無くバリスターとアンブローシャスの親友であり恋人同士であり、という関係性が物語に馴染んでいたのが良かったしバリスターとニモーナの関係性も良かった。校長とグロレスの頑なさだけ謎だけど、まぁ時代柄？偏見の象徴？として。
物語も分かりやすく、正直終盤の方とか滅茶苦茶泣いたんだけど希望あるラストシーンは良いとしても矢張り劇中の台詞の様にハッピーエンドの物語ではないんだな、と。
ニモーナやバリスターの様にただその場に居るだけで本人の意志等まるで無関係にその他多数の人々から異質なものとして見られ、排除を望まれる少数の存在というのはただ生きる事すら出来ない。普通の人の何倍も努力して努力して自分には貴方達への敵意等皆無で無害で役に立つ存在なんだと精一杯示して認めて貰えて漸く居場所を与えられる。それに不平等だと不平不満を口にせず怒らず、そこからも只管頑張り続けて頑張り続けてそれでも人々にとって都合の良い存在にしかなり得なくて、そこから一歩でも外れればあっという間に世界から爪弾きにされてお終い。
ニモーナもバリスターも命を賭して漸く世界に迎え入れられたけれど、この世界にそれ程の価値があるとは到底思えずとてもモヤモヤする。変わらず世界はクソなまま続いてゆく。
諸々考えられる良い作品だった。
ていうかバリスターとニモーナの中の人、クロエ・グレース・モレッツとリズ・アーメッドなんです！？豪華！
