人(僕)はなぜ韓国映画に魅せられるのか?
多分、観客のリクエストにきちんと応えてくれるからだろう。しかも、そのリスエストに特化してくれる。
今日は胃に優しい和食を食べたいなっていうお客さんに、サービスでカレーも付けておきました。ってことをやらない。
さっき観た「ビニールハウス」は、僕は不幸絵図を観たくてチョイスしたんだ。そこにヒューマンなドラマは要らない、かえって邪魔になる。
和食の中にエスニック風な広がりを感じるのは、あくまでお客さんの舌の判断。和食の上からパクチーかけたら台無しやろ〜
韓国映画は、観客の要求にストレートに応えくれる。こちらのリクエストを超えたメニューを出してくれる。
さて、「ビニールハウス」で極辛ドラマを堪能した後は、こちらの作品で思い切り泣かして欲しかった。
そして、僕のそのリクエストに見事に応えてくれた本作。満足度MAXです!
本作は、好評だった台湾映画のリメイクだそうですね。そっちは未見なので、全ての話が新作でした。
だから、本映画がかけた魔法にまんまとハマりました。あの絵は?ハウンはどこに?
そのほか、あのことも、あのことも書きたいのですが、僕のように真っさらな観客のためにそれ以上は書きませんね。
オリジナル作はどうなのでしょうか、オリジナルの方が良かったという方も多いので、きっも素晴らしい映画なんでしょう。
でも、僕はこの映画が好きです。
ハウンが、ミソが大好きです。
だから、大人になってからの2人だけの旅行(初めてかな、、)での諍い。
分かる、分かるよ、宿代出してもらったから、食事代は出したいよね、
私は自由に世界を飛び回ってなんかいないんだよ。バイトでやっと生計立ててる独りで生きてく身には、自由に世界を飛び回るなんてできやしない。
でも、ハウン、あなたの前では自由奔放なミソで居たいんだよ、私の本当も分かって欲しいし、私の夢も分かって欲しい。
それを全て知ってお互いに接することができるには、まだ2人とも若かったんだね。
中盤のジヌ(若い頃の東出くんに似てるね)との2人の微妙な関係も物語的には大切だけど、これだけで突き進むとちょっとつまらないなあって思ってたんだけど、映画はこの後、重層的に進んで、一気に畳みかけて、感動の高みに向かっていくのです。
僕の隣や後ろからも啜り泣きの音が聞こえてきました。僕も何度も落涙しました。
そして、あの謎も次々に解かれていきます。
さすが、コリアンサービス!コリアンマジック!
見事にお客さん(少なくとも僕)の求めたものを与えてくれました!
初見で、リメイク元作を知らない人のために細かくは書きませんが、前半の学生時代の2人で交わした数々の想い出が見事に後半に活かされています。
ド暗い激辛料理と爽やかちょっぴり甘酸っぱい料理を1日で堪能でしました。
恐るべし韓国料理!いや、韓国映画!