大きくないプロレス団体で「前座リーダー」的役割を演じていた方（パートナーがいて子が生まれるという､つまり「ひとりもん」じゃない人）が、いくつか曲折を経てスーパー銭湯の浴室清掃主任として活躍する様を追いかけるドキュメンタリー。
なんでも二キロ四方に3軒のスーパー銭湯が林立するという異様な立地の中で、サウナで「プロレスラー」が赤いバスタオルを振り回して「熱波」を送るサービスが結構人気で、そのタオル振り回してた人がこの主任さんらしい。
20分ほどの短編なんだけど、風呂の湯気､シャワーや蛇口から出る湯の音､床タイルやカランを擦る掃除の音､排水溝から吸い出されていく湯の音､その音たちが素晴らしく。
なので､だからこそ、その音と人間たちの声を掛け合わせてもっと尺の長い作品にして見せて欲しかった。
