NORA

コヴェナント/約束の救出のNORAのレビュー・感想・評価

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)
4.1
ガイ・リッチーに社会派映画を撮らせるとこうなるのか~という発見。いつものオサレなオープニングとか軽妙なウィットは鳴りを潜め、戦争映画らしくシリアス一辺倒ではあるものの、テロップや音楽のセンスでなるほどこれはガイ・リッチーだと気付かされる。全体を通して主人公2人が最低限の会話しか交わさない(打ち解けて身の上話とかしない)うえに途中で完全に別行動になるものの、きちんと男同士の絆、友情を感じさせる脚本が良かった。恩に報いるために行動したキンリーはともかく、そもそもまったくの他人であるアーメッドがあそこまで献身的に彼を助けた理由はなんだろうと考えるとき、そこに「人として」という陳腐な修飾語では足りない、人類に普遍的に妥当する希望めいたものを見出したいと願うのは、いささか楽天的すぎるだろうか。
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