旦那を転落死させたのは果たしてその妻か？という命題のみで引っ張る2時間30分。法廷シーンは確かに画面に見入ってしまったので見ごたえはあるんだけど（特に検事役の人のウザさがGOOD）、ミステリでなくあくまで人間ドラマであり、別に『藪の中』みたいに視点によって見える真実が変化していくという話でもないので、衝撃の真相が！とかラスト◯分のどんでん返し！とか、そういうタイプの映画じゃないっす。息子が視覚障害者って設定、結局ほとんど意味なかったしなあ。なんとなく、日本でいえば是枝裕和の脚本を黒沢清が映画化したらこうなるんじゃね？って作風だと感じました。いちばんの見どころは地獄の夫婦喧嘩（ここはマジで面白いし、同時に辛かった）。あと犬の演技は凄かったです。アカデミー賞助演動物賞あげて。
